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ワレンベルグ症候群

「ワレンベルグ症候群」は、一般には、あまり聞きなれない病名ですが、高齢者病棟では、かなり高頻度で見かけます。この病気は、一言で言うと、脳幹と延髄の血管性の梗塞です。延髄は、脳幹の直下にあり、ここには、椎骨脳底動脈という、とても大事な、というか、人間の生命維持にもっとも貢献する動脈があり、ここに梗塞が起こるわけですから、それは一大事です。ただ、延髄から出る脳神経は外転神経、顔面神経、内耳神経、舌咽神経、迷走神経、副神経、舌下神経ですが、ここにはなぜか、ほとんど影響がないようです。影響が出るのは、両側あるいは片側の三叉神経、前庭神経、それと、錐体外路系の神経と交感神経系です。どういう風に影響が出るかというと、顔面感覚障害、体幹感覚障害、運動麻痺、感覚障害、回転性のめまい(前庭神経障害)などが起こります。患者さんを見た目で言うと、典型的な延髄病変が顕著に見られます。延髄系でよく起こる嚥下障害はほぼ確実に見受けられ、嗄声や顔面麻痺、ふらつきなどが目立ちます。強い味覚障害もあるようです。なにしろ、話せない、歩けない、動けない、ふらつく、眼振が強く見えない、おまけに、ホルネル徴候まであるということですから、一見するだけだと、かなりの「重篤患者」に見えます。・・・ですが、ワレンベルグの患者さん、全快することがあるんです。もともと脳は健全ですから・・・。延髄に一時的な梗塞が起きているだけだったある患者さんが、全快した後、入院時の不当な扱いをすべて記録(録音)し、裁判を起こした例もあります。負けた病院側は、いい気味です。私の患者さんも、ある職員から、「この人、もう駄目ね。」って言われたことを、根に持って私に訴えてきました。早速、筆談記録にきちっと残しておきました。明日、家族がその記録を見ます。楽しみです。(笑)
ちなみに、先日看護師のF君が、ワレンベルグのことをワールデンブルグと言って笑いをとっていましたが、ワールデンブルグは基本、難聴で虹彩異常が見られるだけの、たいした病気ではありませんから・・・残念!

・・・ということです。 (^-^)♪

それでは、明日のために頑張ってください。

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コメント

はじめまして。2年前にくも膜下出血で倒れ、奇跡的に生還した52歳の男です。主治医には何回も検査したが、血管は大丈夫で、ほとんど、重篤な後遺症がないからもう降圧剤飲むだけでいいと言われています。しかし、出血した場所が延髄に近いところだったので、ワレンベルグ症候群がむごく、つらい毎日です。特に眼振とめまいがひどく24時間、酔っ払っているような状態です。脚もまだよろつきます。でも、医者はこれぐらい問題ないと相手にしてくれません。どうしたらいいのでしょうか?自営なんでなんとか仕事はしていますが、車の運転もできませんし、毎日、頭がぐるぐる回っており、大変な毎日です。独身ですので、支えてくれる人もおらず死にたい気分です。

投稿: ぺんぎん | 2015年3月17日 (火) 09時22分

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