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2012年5月

吃逆について

吃逆(きつぎゃく)とは、辞書をみると「横隔膜が不随意の攣縮を繰り返した後に急激な声門の閉塞が出現し、空気の流入が阻止され、独特の音が発生する現象である。」と記されています。・・・つまり、しゃっくり、です。わざわざ吃逆なんて言わないで、しゃっくりって言えばいいのに・・・と思いますが、呼び方を変えているのには、ちゃんとした理由があります。実は、しゃっくりは、肺炎や脳腫瘍、腹部の重疾患など重篤な症状が原因となる場合もあり、この場合は、いろんな意味で深刻なので悠長にしゃっくりなんて言っていられないわけです。(大した理由ではない?)
さて、その「しゃっくり」ですが、これは、自分では止められないので不随意運動です。そして、一定の周期があるので痙攣でもあります。つまり「ミオクローヌス」の一種です。「ミオクローヌス」とは、動きは素早く、いきなり静電気に触れた時のような動きのことです。このミオクローヌスは、痙攣性疾患(ミオクローヌスてんかん)やアルツハイマー病、クロイツフェルト‐ヤコブ病、頭部外傷後の急性症状などに見られることから「神経伝達」に原因があるといわれています。
で、自分では止められないしゃっくりの止め方なんですが、一般には、コップ一杯水を飲むとか、驚かせるとか、息を止めるとか、紫いろをゆっくり言うとか、いろいろな方法があります。要は、ある刺激で「神経」のその時の状態を変えられればいいわけですから、効き目には個人差があります。私的には、砂糖を舐める。これが一番効きます。先日、しゃっくりが止まらず、しかも、砂糖がなかったので、買ってあったシュークリームを舐めていたら「食べ方がいやらしい」と言われました。(--)ム
ちなみに、余談ですが、悪性症候群(脳内のドーパミン濃度が高すぎる事によって引き起こされる症状)と、セロトニン症候群(脳内のセロトニン濃度が高すぎる事によって引き起こされる症状)の識別は主に「吃逆、ミオクローヌス」の有無で判断されます。吃逆があれば、セロトニン症候群がまず先に疑われます。悪性症候群の場合は、ミオクローヌスというよりクレアチンキナーゼが上昇しますから、筋肉のこわばり(筋強剛)が見られます。さらに、重症の場合は、発熱がひどく発汗もあり、意識障害もあり、何を聞いても呼吸が乱れて、苦しそうな表情で布団をしっかり握りしめている・・・という感じになります。悪性症候群という病気は、一般にはマイナーですが、老人施設や高齢者病棟では、かなりメジャーです。とくに、落ち着きがなくなった高齢者(認知症)の抗精神病薬治療中に、起こります。透析の後にも起こります。突然、原因不明の発熱、意識障害、筋強剛や振戦などの錐体外路症状と発汗などの自律神経症状があれば、まず、NMS(悪性症候群)です。もちろん軽度のものから深刻なものまでありますが、ほとんどが体温管理、水分補給などの対症療法で治まります。重症の場合は、心不全、腎不全、誤嚥による肺炎の合併症対策が必要になります。補液や、呼吸(軌道)管理、血管管理を同時に行います。病院であればICU行きで、酸素強制供給下で心電図、血液酸素分圧などがモニターされます。そして、この場合、いくら高熱でも、解熱剤が一切効きません。
・・・しゃっくりの話でしたが、すこし発展してしまいました。しゃべっていたら止まらなくなるところでした(笑;)

・・・ということです。 (^-^)♪

それでは、明日がいい日になりますように。

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