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寒さと脳卒中について

寒くなると、体温を逃さないよう毛細血管が収縮し血液が圧縮され血圧が上昇します。毎年、今の時期になると心臓と脳血管系の発病率がピークを迎えます。特に、普段から高血圧の人は、要注意です。高齢者施設でも、トイレ、浴室、脱衣所などは、暖房を入れるか、部屋の温度を一定にするため、常に少し明けたままにします。脳卒中といっても、血圧に大きく関係するのは、脳出血です。脳卒中には、脳梗塞も入りますが、脳梗塞は直接要因ではないと(個人的に)思います。高血圧の人が脳梗塞になるには、事前に一過性の脳虚血などの徴候があり段階的に罹患する・・・と言われています。段階的には、高血圧→血管をもろくする→血管が傷つく→小さな傷ができてサイトカインが集まる→血管が細くなる→そこに脂肪がたまる→血流が停滞する→さらに停滞する→血流が止まる・・・脳梗塞になる経過はこんな感じでしょうか。ちなみに私の家系は、脳出血家族で脳出血がとても多いですが、脳梗塞は一人もいません。
さて、本題の脳出血ですが、こちらは寒さと高血圧が直接要因となります。脳にある血管は、太い血管が表面に多く、細い血管が内部に多い構造で、太い血管が切れるとくも膜下出血となり、細い血管が切れると脳出血になります。くも膜下出血は太い血管が切れる前に腫れるので、それが神経を圧迫して強い頭痛になります。脳の表面は軟膜という弾力性の高い柔らかな膜が密着して脳を包んでいます。この上を、太い血管が脳を這うように脳の中に分岐しながら侵入していき、さらにこの上をくも膜という膜が覆っています。この軟膜とくも膜の間の隙間を「くも膜下腔」といい「脳脊髄液」があります。太い血管が切れると、ここに血液が流れ出ます。脳の内部は、密着されていますので、内部に血液が流れ込むことはありません。一方、脳の深部に行く細い血管が切れて出血すると脳内出血になります。こちらは細い血管なので、切れても大出血にならず、血腫(血の塊)となって、一旦、止血されます。最初にCTを見た人はこの「血液」がなぜ、白く見えるのか?不思議に思いますが、CT撮影時には脳出血の出血は、すでに血の塊になっていて骨と同様に硬くなり、高吸収域になるから、脳出血跡は白く見えるんです。そして、血液は、血管の外にいったん出ると、すぐに猛毒になります。昔の人は「鼻血は飲んではいけない」と言っていたのは、血は毒だからです。間違って肺にはったら重篤な肺炎になります。これは、脳内でも同じことなので、血腫が周囲の脳を次第に破壊していきます。これが、いわゆる「ペナンブラ現象」です。ちょっと、本当は微妙に違いますが、都合上、割愛します。(ρ_;)また、脳には痛覚の神経がありませんので、破壊されても痛くありません。脳の表面にある太い血管には強烈な痛覚がありますが・・・。
この血腫ができた状態で、病院に搬送されると、すぐにとりあえずの再出血を避けるために血圧を下げるのですが、通常は、あえて止血はせず、浮腫みを取ることを優先させます。問題はこの後です。少し前までは、血腫の除去を「開頭血腫除去術」という悪魔的な手術に頼っていましたが、最近はそれが減り内科的に血腫を除去するという流れができつつあります。その理由は、開頭すると、開頭したことのダメージがあり、思いもよらない精神的変化や脳障害の後遺症がでることがとても多いからです。もちろん、それは、病院では「脳出血のダメージ」と言いますが、違います。私は、血腫より、開頭手術のダメージが圧倒的に多い・・・ように思います。ただ、証拠がないから、今まで、放置されてきました。でも、もし、身内で、このようなケースになったら、極力、悪魔的な手術は避けた方がいいと思いますよ。

・・・ということです。 (^-^)♪

それでは、明日が貴方にとっていい日になりますように。

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