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2013年2月

記憶のリハビリ2

記憶のリハビリは、記憶を外在化することや行動をパターン化するなどの外部的な対策を中心に行われますが、内的なリハビリ(本来の記憶力を鍛える)が、まったくないわけではありません。もちろん、あります。でも、まあ・・・ありますが・・・という微妙なニュアンスになります。で、記憶の障害を機能的に分類すると、新しい記憶の取り込みができなくなることと、取り込んだ情報の保存ができないこと、そして、保存された情報の再生ができないことに分類されますが、一応、内的なリハビリはこの分類で言うと、取り込みができない以外の障害に適応されます。ただし、言葉や認知の機能が障害されていない場合に限る、とされています。一応、内的なリハビリには、大脳皮質にあまり関与していない手続き記憶(技能学習記憶)を強化する方法や、映像を使って視覚的な記憶を強化する方法、他の運動覚を合わせて新たな記憶を形成する方法、本来の記憶力の再生を強化する方法などがありますが、思いのほかどれも難しいです。難しいゆえに、訓練が効果を生むのではなく失望感を作ってしまう原因にもなります。ただ「PQRST法」という記憶障害に特化したリハビリ法があって、これはいいです。他の訓練は、健常者でも難しいというレベル、難易度が高すぎる・・・と感じるのは私だけでしょうか。
PQRSTと聞くと心電図を思い出しますが、Pが Preview 閲覧、Qが Question 疑問、Rが Read読解、Sが Self-recitation 自問自答、TがTestで考査、この頭文字をとってPQRST法と呼ばれています。例えば、新聞のある記事を抽出して始めから終わりまでざっと目を通します。概要を理解したうえで、自分でその概要に対し疑問を作ります。そして、その疑問を意識しながら、もう一度、その抽出部分を読み直します。そして、疑問に対する答えを出します。そして仕上げは、自分が出した答えを客観的に考察します。この一連の手続きが、PQRST法です。多少、時間はかかりますが、記憶をしっかり作りながら、記憶の全過程を活性化することができます。この訓練は、挫折感もなく、おススメです。他の記憶系の訓練は、検査者が知ったかぶり的な偉そう感がでたりして、いじわるっぽいので私は嫌いです。(笑;)

・・・ということです。 (^-^)♪

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記憶のリハビリ

病院やリハビリ施設のサービスメニューには、大抵「記憶リハビリ」がありますが、その内容はあまり知られていません。なので、インテークの際に、患者さんの家族から、この記憶リハって、どういうものですか?とか、これって、効果があるの?的なことをよく聞かれます。アルツハイマーを筆頭に脳の器質的病変が原因となる類の記憶障害では*脳の可塑性により、回復が見込めないはず・・・。にもかかわらず、リハを行うのはなぜ?・・・というイメージが強いのだと思います。一般に記憶障害のリハは、他の高次脳機能障害と同様にエビデンスをとることから始めます。エビデンスは、ケースによりますがMMSEや標準失語症検査、トークンテスト、レーブン色彩マトリックス検査、WAIS、リバーミード行動記憶検査、FAB、三宅式記銘力検査、Rey複雑図形検査のどれかを使います。エビデンスが取れたら、本人と家族の希望を優先的に、主治医の評価やアドバイスを踏まえながら、いよいよリハビリが始まります。・・・で、肝心のどういう内容かというと、ほとんどが代償方法を確立すること、記憶を外在化すること(要約メモやスケジュールメモなどを残す)、そして、複雑な行動をシンプルにパターン化するという外的な手段を構築する、という内容になります。高齢者施設では、基本機能の訓練や強化的なリハはあまりしません。例えば、絵が得意な人なら、自分で書いた地図や絵を入れた手順などをどんどん作っていきます。この過程が記憶リハを効果的なものに仕上げていきます。何故かというと、記憶は大脳の実に膨大な範囲で構成されている・・・からです。例えば、パペッツの回路では海馬-脳弓-→乳頭体-視床前核-帯状回-海馬という内側辺縁系の範囲ですし、ヤコブレフの回路では前側頭葉皮質から扁桃体-視床内側核-前頭葉眼窩-鉤状核-側頭葉-扁桃体という前頭葉と大脳辺縁系をほぼ一周する範囲です。また、同じ情報でも、見た記憶、書いた記憶、言った記憶、聞いた記憶すべて違う記憶で、違う場所に記憶されています。なので、自身の生活力を上げるために必死になってあらゆることを整理していく中で、広範などこかの回路が賦活化(活性化)することになるんです。ちょっと、長くなりそうなので、次回、続きを書きます。今日はこの辺で・・・。

(*脳の可塑性→可逆性は「Plasticity」といい、プラスチックや粘土のように外界から、強い力が加わった時に、形が変わってしまい、そのまま元に戻らない性質のことです。)

・・・ということです。 (^-^)♪

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